犯罪にあわれた被害者の遺児たちに幸せを

犯罪被害救援基金

被害者の声

 当基金が発行している「ふれあい」に寄稿された奨学生・保護者等からのお便りの一部をここに紹介します。それぞれの方々が苦しみながらも前向きに頑張っておられる様子が赤裸々に伝えられております。ご一読いただければ幸甚です。

奨学生

 『子猫がやってきました』

 

 10月に私たちの家に子猫がやってきました。その子は妹がひろってきた野ら猫です。最初はメスだと思っていたけど猫が大きくなるうちにオスだということがわかってびっくりしました。この猫は、この家の先住民の犬とハムスターとはものすごく不仲で、毎日、犬とケンカをしています。私の家の動物界の大黒柱の犬は、毎日ネコに負けています。なのでいつか、戦いに勝って、仲良くなってほしいです。また、ハムスターとも不仲で、特定のハムスターだけが狙われます。そのハムスターにネコが手を出して、ハムスターが鳴いたり、ゲージをたおしたりするので、とてもやめてほしいと思います。ですが、みんな大好きだし、これからも長生きして幸せになってほしいです。

 『私たちの演劇が地区代表に』 

 

 高校2年です。学校では、部員5名の小さな演劇部に所属し、部長を務めています。学年の上下に拘らず意見交換を行い、それぞれの良い点や悪い点を指摘し合い、作品を作り上げています。

 昨年末、私たちのオリジナル作品で、地区代表として都道府県大会に出場する事が出来、「まとまりの有る作品で良かった。」と総評を頂きました。

卒業生

 『頂いてきたあたたかさを』

 

大学を卒業し社会に出てから早や10年が経ちました。小学校から大学を卒業するまでの長い期間、あたたかいサポートのおかげで思う存分やりたい事をやらせて頂きました。

 現在、縁あって教職に就いています。生徒たちと過ごす毎日の中ではまだまだ知らないことや驚くこと、悩むこと、成長を感じること、私自身にとって学びの連続です。そんな日々にやりがいを感じています。

私が今までたくさんの人から頂いてきたあたたかさを少しでも多くの人達におすそわけ出来たらいいなという気持ちを忘れずにこれからも精進して参ります。 

ここまでの独り立ちを支えて下さいました、みなさまには感謝の気持ちでいっぱいです。そして、父の分まで見守り育ててくれた母への感謝を少しでも伝えるべくこれからも充実した日々を送りたいと思います。

保護者

 『励ましと愛情を』

 

  基金の皆様の暖かなご支援に何時も励まされ、心より感謝しております。

 孫も4月からは高校3年生、受験を控え将来の夢を叶えられる学部志望に悩み、お友達と話し合っている様です。

 そして、8月には人生の重要な節目である18歳を迎え、新たな権利や責任の伴う成人となります。自分でよく考え、周囲の意見も取り入れ、自分の言動に責任を持てる様な大人になって行って欲しいと思っております。

 優しく接しているつもりが、つい甘やかし過ぎだったのではと、反省点も多い孫育てでしたが、もう少しも間、母親代理として家庭生活を支え、励ましと愛情を注いであげたいと思って居ます。

  『こんな思いは誰もしてほしくない』

 

 いつもお世話になり、ありがとうございます。

娘が亡くなり今年で5年目になります。当時4才だった娘の子も春には、小学4年生になります。背も伸びてきてふとした瞬間、娘にそっくりになって似てきてるんです。なんだか、娘がそばにいるようで、うれしくもあり、悲しくもあり、複雑な気持ちになります。時間が経てば少しはと思いますが、笑ってても心から笑ってませんし、モヤが消えません。周りの人が心配するので無理に笑ってる時もあります。でもいつの自分も全自分、負の時があってもいいと思うことにしてます。現実は変わりません。娘が「ママ、ただいま」って「あのね、今日ね」って帰ってくるわけではありません。娘が亡くなって自分を責めても、なぜうちの子がこんな目に遭わなければいけないのとどんなに嘆いても本当に無慈悲です。私達は被害者なのに色んな制限があり、毎年1年に一度は申請をしに警察に行き話をしに行ってます。なぜか、ホッとする瞬間でもあり、思い出したくない事もありますが、それでも、ホッとしてるのは、当時、担当してくださった警察の方々の言葉が蘇り安心するのかもしれません。

今も変わらず、娘の子と学校へ一緒に行き、勉強をしてる間、私は他の子の勉強を見たり遊んだり、話しをし、子供達に癒やされてます。子供達の笑顔は、純粋無垢で汚れをしりません。なのでその笑顔がとてもまぶしいです。このまま大人になってくれれば、まっすぐで素直で正直で正義感が溢れたまま、そしたら被害者は減るのかな。こんな思いは誰もしてほしくないです。誰も明日は我が身って思いません。でも今の世の中明日は我が身なんですね。まさかは現実に起きているのだということです。

卒業家庭

『どれだけ多くの見えない手に支えられてきたことでしょう』

 

 主人が亡くなり今年で25回忌の年月が過ぎてまいりました。上の子は小学5年生、下の子は入学した年の出来事。その子たちも社会人となり、独り立ちできました事、大変ありがたく思っております。

 基金の皆様をはじめ、どれだけ多くの見えない手に支えられてきたことでしょう。本人達もいろんな嫌な事にぶつかり、乗りこえ、努力しているのを見て来ました。身障害である私に出きる事は本当に小さなささいな事ですが、声がけや一人暮らしのお話をきいたりと身の回りのできる事で、うけました優しい気持ちを少しでもつなげていけたらよいなと思いつつ、暮らしております。

 昨年、腫瘍がみつかり、手術、化学療法と現在も治療の日々ではありますが、寿命がつきるまで、感謝の気持ちを送る日々をすごしたいと思っています。

 あと25年、50回忌の主人のとむらいまで、元気にすごし、送り届けるつもりでいます。子供も、「ぎりぎり大丈夫やない。」と90の私をめざしてがんばろうと思っています。

 文末ではございますが、皆様のおかげで希望ある日々を送れています事感謝です。ありがとうございます。

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