犯罪にあわれた被害者の遺児たちに幸せを

犯罪被害救援基金

被害者の声

 当基金が発行している「ふれあい」に寄稿された奨学生・保護者等からのお便りの一部をここに紹介します。それぞれの方々が苦しみながらも前向きに頑張っておられる様子が赤裸々に伝えられております。ご一読いただければ幸甚です。

奨学生

 『当たり前ではない』

 

  わたしは、今年小学4年生になりました。勉強は、いつもクラスで一番です。だけど勉強はとてもむずかしく大変でタブレット、参考書、じ書を見ながらがんばってます。時には、お友達におしえてます。それは自分のためになるからです。テストもたくさんあります。大変です。その他体育、図工、英会話、音楽、どうとくも楽しいです。

今年の夏、他校の同じ年の子が事こで亡くなり、悲しいでき事もありましたが、わたしたちはみんなに見守られながら安心して色んな事ができているのが幸せでかんしゃしてます。

 当たり前のことが当たり前ではないのでかんしゃの気持ちをわすれず、そしてなかよく思いやり人を大切にしていきたいです。

 

 

卒業生

 『皆様の支えのおかげで』

 

この春、無事に看護学校を卒業し、看護師国家試験にも合格する事ができました。これも救援基金やまわりの皆様の支えがあったからだと思っております。ありがとうございました。

今、僕は病院のオペ室看護師として4月から働いています。看護学校で勉強してきた事を基本として、毎日の手術などから色々と学んで立派な看護師になれるよう努力している所です。

これまでたくさんの方達に頂いてきた優しさに感謝して、これからは自分が社会の皆様に恩返しができるよう精進していきたいと思っています。

長い間見守っていただきありがとうございました。

 『学生生活を振り返って』

 

 この春、おかげさまで大学を卒業することができました。

学生生活を振り返って思うことは色々あります。

私は高校時代から、周囲の期待に応えたいと思っていました。そのため、海外留学などのグローバルな学びだったり、一人旅などのアクティブな挑戦や、ゼミなどで積極的に発言して仲間と協力しながら高めあっていくこと、サークルで長くつきあえる友達ができるかもしれないという期待、飲み会などで少し無茶することがあっても楽しい思い出を作ってくれたら良いという親の期待などがありました。 

しかし予想とは全く異なる私自身、また学生生活(コロナなどの理由も含む)が結果として待っていて、期待したようなことは一つもありませんでした。

一方で、思ってもみなかった良い経験をしました。私にとってアルバイトと聖歌隊は学生時代の最高の思い出です。

大学では自分とは合わない人々に無理に合わせなくても良いということを学びました。中学や高校だったら、周りに合わせることが優先されたと感じるけれど、これから社会で生き抜く上で、会社に無理して合わせて精神を病んだとしてもその責任を全て会社が負ってくれるわけではないし、自分の身は自分で守らなければならないから、大学ではその練習になりました。

良い事も悪い事も、現在の私を作っているので、大学に行くことができたことは本当に有り難いと感じています。ありがとうございました。  

保護者

 『大人が不安なことは、子供はもっと不安』

 

  いつもありがとうございます。娘が亡くなり、今年で5年になります。早いものです。娘の子供も今年小学4年生になりました。背も高くなり、大人びてはきているもののまだまだあどけなさは残り、このままいいゆっくり大人になってほしいものです。

 この年になれば、色んな事が出来るようになり、毎日楽しいのか笑顔で「楽しい、もっとたくさんしたい、これも、あれも」と日に日に出来る事が増え学校生活が充実しているのか、休まず通ってます。それでも疲れてしまうのか、色んな事を一生懸命しすぎて、午前中まで学校にいたり、一日中いたりと、少しずつ精神的にも安定してはきているので、このまま焦ることなく、マイペースで、それで良いと思います。人と違って良いんです。違って当たり前。大人のエゴと都合で振り回すのではなく、子供に合わせる、寄り添う。

 大人が不安な事は、子供はもっと不安。大人のように言えません。だから大人以上に不安で心を痛めてる。大事な娘をなくしたのも辛い。でも、大事な親を亡くした娘の子は計り知れない程の悲しみ、辛さをたった4才であじわってます。親がいる年に亡くなられたら、尚更ですね。それでも毎日二人で笑いながら娘の話をします。一生忘れることは出来ませんし、忘れてはいけません。時には、無性に会いたくなりますかね。

娘は自分の子供の成長を見たかっただろうなって、でも空から見てるのかなって思います。親が生きてて良いのかなと思いますが、生きて、娘の子を大人に成長させなくちゃです。

卒業家庭

『心から願っています』

 

 事件から25年、基金の皆様のおかげで8人の子供達も高校を卒業し、7番目の次女以外は一家の大黒柱となり色々な経験を重ね、孫が20人以上と周囲がかなりおどろかれるぐらいになりました。

 私自身も医療品登録販売者の国家資格を取りやっと自立できました。

事件から子育てが終わるまでは、精神的にもつらくて病院通いが続いていましたが、今は空の上にいる次女の思いにこたえられる様にと自分に言い聞かせながら忙しい日々を送っています。当時生後五ヶ月だった息子も今は二児の父親になり、家族で集まった際父親の話になりますと「記憶にないから」「知らないから」と言いますが、自分が父親になって少しは亡くなったお父さんの気持ちがわかるのではないかと思っています。

 世の中にはまだまだ人を傷付ける人が沢山いるのも現実で、そんな被害者の方々を支えられる基金の皆様に感謝しています。犯罪がこの世から少しでも無くなる事を心から願っています、  

これからますます暑くなりますが皆様、くれぐれもお体に気を付けてお過し下さい。

 『皆様方の支援のお陰で』

 

 長い間の救援基金ありがとうございました。妻が絞殺され19年の月日が流れました。

 当時4歳だった娘も昨年無事に大学を卒業しました。妻の事は長い間子どもには真実を伝えてませんでしたが大学4年になった時に伝え、本人はあまり顔には出さなかったけれど大変ショックだったようです。就職活動もままならない中、かなり就職もきまらずに家に帰って来た状況です。病院と家にいる毎日ではありましたが半年も過ぎた頃、大学で学んだ技術を生かしバイトとして今は働いています。これは何よりも皆様方の支援のお陰だと感謝しております。殺人のない世の中を願い、住みやすい環境であってもらいたい気持でいっぱいです。

PAGETOP